青年海外協力隊 ニジェール活動日記

2004/07/18〜2004/07/28


トイレに出没する蛙

ニジェールに到着した2004年7月18日からの様子を写真にまとめました。最後にはニジェールの最初の印象も書いてありますので、ぜひ見てやってください。


首都ニアメ市内の様子

実はまだあまり市内の写真が撮れていません・・・。部分部分の写真だけです。

首都ニアメ市内にある、JICAのオフィスです。地方隊員が上京してきたときの宿泊場所になる「ドミトリー」も併設されています。ドミトリーには日本のビデオやマンガ、帰国した隊員が残した日本食なども置いてあり、隊員の憩いの場となっています。
ニアメ市内のプチ マルシェ(小規模な市場)です。ニジェールでは、日本のスーパーのような商業施設はほとんどなく、皆日常品はこのようなマルシェで手に入れます。
ニアメ最大の「グラン マルシェ」(巨大な市場)です。広場の中に数百の店が軒を連ねていて、なかは迷路のよう。布屋や仕立屋もあり、買った布からすぐ腰巻きを作ったりすることもできます。
市場の中の仕立屋の様子です。若いお兄さんが布の端を指先で器用に3つ折りしながら裾仕上げをしています。

現地語学訓練の様子

7月20日より約1ヶ月間、ニアメから車で1時間くらいのKollo(コロ)という町で現地語学訓練を受けています。

コロの町の周辺です。川っぽく見えるのは、巨大な水溜りです。
現地語学訓練所の宿泊施設です。1人1部屋です。トイレとシャワー(水)は共同ですが、めちゃくちゃ汚い!しかも便器の中に蛙がいたり、用足し中に蚊にさされたりと大変です。
部屋の中の様子です。一見きれいそうですが、メンテナンスが悪くてあちこちガタがきていて、隙間から蛙などの小動物が入り込んできます。僕の部屋は戸棚の中にハリネズミ一家4匹が住んでいました。
ここでの食事は、朝がフランスパンとバター・ジャム、昼と夜が左の写真のようなぶっかけ飯です。上にかけるソースは牛肉とタマネギをトマトソースで煮込んだもので、ご飯のほうは米・パスタ・マカロニ・ポテト・クスクスなどが日替わりで出ます。お米はいまいちですが、ほかのものは結構美味しいです。このほか、バナナやマンゴーがデザートで出ます。
ビールも80円くらいで飲めるので、夜はしばしば先生も交えてビールを飲んでいます。先生はイスラム教徒ですが、タバコもビールもやります。
訓練施設内には職員用の住宅もあり、毎日子供たちが宿舎に遊びにきます。彼らは現地語の話し相手になってくれますが、一方でやたら写真を撮ってくれとせまったり、部屋の中をのぞいたり、洗濯物を盗んだりするので疲れさせられることもあります。
左の写真は悪ガキ達の写真です。常にすっぽんぽんの子もいます。
こちらは宿舎に遊びに来る女の子たちのグループです。男の子たちに比べて衣装がとても華やかです。
現地語訓練の様子です。午前中は教室での授業ですが、午後は屋外で授業することもしばしばです。
タクシー・ド・ブルース(田舎のタクシー)という名の乗り合いタクシーです。ニジェールでは、町と町の間の移動にはこのタクシー・ド・ブルースを利用します。写真の車は日本の中古車ですが、この中に20人の人を乗せ、上に車の高さと同じくらいの荷物を載せて時速100km以上で走ります。写真の車は、荷物で車体がつぶれないようにするため車体フレームが鉄骨で補強されていました。

ニジェールの最初の印象、その他

駒ヶ根での訓練中、さんざんニジェールのことを聞いてきたつもりだったのですが、現実はそれ以上でした。とにかくお金が無いために、道路や信号、建物や家具、車やバイクなどさまざまなものが満足に修理されずボロボロの最低の状態で使われています。コロの語学訓練施設も、洗面所に鏡があった跡があったり、居室にカーテンがあった跡がありますが、いずれも補修できなかったのかそのまま放置されていました。お金が無いので修理ができない、十分な品質の部品を使えないということもあり、また修理する技術も未熟なためまたすぐ壊れてしまうようです。どうやって物事をうまく回していける環境を作るか・・・というのがこの国での活動の最大の課題だと感じました。

ニジェールの人は大変温和です。町を歩いていると頻繁に話しかけられます。にぎやかな人もいますが、意外とシャイな人も多くいます。初めは彼らの顔の区別ができなかったのですが、2週間でだんだん顔の区別がつくようになりました。

気候についてですが、今は雨季であまり暑くありません。日本の夏より涼しいほどです。砂埃もまだありません。日中の日差しは強く、皆あっという間に黒くなっていってますが、日陰は涼しく快適です。雨が降った日の夜は少し肌寒いほどです。

通信事情は非常に悪いです。今インターネットはドミトリーの電話から行っていますが、28.8kbpsしか出ません。現地のプロバイダと契約すれば56kbpsが出ますが、個人ではそれが限界です。業務用に128kbpsの専用線接続(衛星通信)というのもありますが、月20万円くらいかかるそうです。電話はあまり普及していませんが、携帯電話が意外と使えます。語学訓練所内でも携帯電話が使えました。ただ、基地局の故障で最初2,3日ずっと圏外でしたが・・・。

電力事情ですが、なんとニジェールは国内に発電所が一つも無く、すべて隣のナイジェリアから送電しています。雨が降ると必ず停電します。瞬間停電もしばしばあります。デスクトップPCを使うのはちょっと怖い環境です。

 

我が居室に住んでいたハリネズミ

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