Punoティティカカ湖と浮島ウロス島

PUNO-TITICACA-UROS

インカ帝国の始祖マンコ・カパックが光臨した地と言われ、古くからインディオにあがめられてきたティティカカ湖は、標高3,800メートル、広さは琵琶湖の12倍もあり、面積の約半分は隣国のボリビアに属している。この湖には「ウロス島」という、トトラ(葦:あし)で作られた浮島が点在し、数百人のインディオが今もその島の上で生活をしている。

Titicaca-Uros

この写真、手前の地面も、奥に見える島もトトラで出来ている。もちろん家もトトラである。島のある部分の水深は1メートルほどで、島は湖面に生えているトトラに縛り付くように作られている(だから流されない)。水に浸かっているトトラは数週間で腐って溶けてしまうので、住民はどんどん乾燥したトトラを地面の上に敷いて島を維持している。このような営みが数百年も続けられているのは驚きである。彼らが島で生活を始めた理由は諸説あるが、まだ正確には分かっていない。

彼らはなんと野菜も島で作っている。もちろん大部分は浮島ではなく普通の島でつくるのだが、一部では浮島に土を入れてジャガイモなどを栽培しているらしい。

島に足を踏み入れてみると、トトラの地面はわらの上を歩いているような感じで、所々トトラが浅いところがあって靴をぬらすこともあった。このような孤立無援のウロス島にも最近政府によってソーラーパネルが取り付けられ、テレビが見られるようになっているという。また、鉄製の小学校も作られていた。

左に見えるトトラ製ボートの船首はヒョウの顔が形取られている。なぜヒョウかというと、ヒョウは力の神の化身としてインディオにあがめられており、また実際この湖の周囲に今でも生息しているためである。「ティティカカ」も「黒い(カカ)ヒョウ(ティティ)」というインディオの言葉に由来している。なお、トトラ製のボートは半年で腐ってしまうためあくまでも観光用で、住民は木製のボートを使っている。

当然ならがこの島はティティカカ湖の観光ポイントなので、観光客が島を訪れると例によっておばさん達が地面いっぱいに色とりどりのおみやげ物を出して歓迎してくれた。小学校を訪問すると小学生たちが歌を歌ってくれた(お礼に飴やホテルのシャンプーといった小物ををあげるのが習わしらしい)。

Puno-scenery

ティティカカ湖湖畔の町、プーノ。残念ながらプーノから出る排水でティティカカ湖の水質はかなり悪くなっているという。

Juliaca-boarding

プーノ近郊の町、フリアカにある空港でのシーン。あとは日本まで30時間弱の長い長いフライトで今回のペルーの旅は幕を閉じた。

ペルーのトップページに戻る