青年海外協力隊 ニジェール活動日記 2006/03/13〜2006/06/02

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トロディ訪問

3月にニアメから約50km西の町、トロディを訪問しました。トロディはニアメと隣国ブルキナファソの首都ワガドゥグを結ぶ幹線道路上にあります。しかし電気は午後4時から午後12時まで だけで、冷蔵庫はあまり冷えません。水道はあるのですが、水の少ない時期は水は出ず(それでも基本料金は取られる)、売り子から井戸水を買わないといけません。 固定電話はありませんが、携帯電話は最近ようやく使えるようになりました。現在のニジェールの協力隊任地のなかでは一番生活条件の厳しいところです。

トロディで活動する村落開発隊員が見回っている女性グループの菜園。収入が無く夫に生活を縛らがちな女性達の自立を促すための試みの一つです。

水くみなどの力仕事 に一部男性が入っていますが、採れた野菜の商人への販売や畑の維持管理は全て女性のグループが担当しています。 家畜に食い荒らされないよう畑の周りは木の枝などで作った柵で囲われています。

ちなみに、この畑は雨期には水没するそうです。

菜園のスタッフ。中央が村落開発隊員です。訪れた時期は野菜の最盛期で、畑にはキャベツがたくさん植えられていました。
町から畑にいく途中の景色。畑が水没するだけあってトロディは地下水位が高いようで、乾期なのに木が青々と茂っていていたのには驚きました。木の本数も多く、他ではニジェール川沿いくらいでしか見かけない「林」もたくさんありました。
トロディの露天の田舎パン屋。
野菜の産地らしく、キャベツの煮込みのようなものも売っていました。ニアメではあまり見かけません。

期末試験の季節

ニジェールの学期スケジュールは10月から翌年6月です。この時期は屋外で勉強する学生を多く見かけるようになります。夜12時を過ぎてもまだ学内あちこちで勉強をしている姿が見られます。

机を並べて勉強する学生達。写真を撮ると言ったらあわててスカーフを整えていました。
壁に足を踏ん張って一心不乱にノートを読む学生達。

活動終了セレモニー

前任の隊員が帰国してから1年半、後任隊員へのつなぎのため週1回訪問してネットワークの授業をしていた カルマハロ技術訓練校は一足先に5月25日で授業が終わりました。週1回だけ、しかも正式な配属先での活動ではなかったのですが、授業最終日に学校は自分のために活動終了セレモニーを 行ってくれました。

学食堂のスペースを使って行われたセレモニー。学校スタッフやメンテナンス科の教え子が集まって、謝辞や贈り物をしてもらいました。

カルマハロ技術訓練校には今年5月に後任隊員が着任し、無事後任隊員へのつなぎという役割を果たすことができました。もしこのつなぎをしていなかったら、メンテナンス科1年生はほとんどネットワークの知識を身につけずに2年生になり、2年生の授業レベルが低いままになっていたでしょう。今年卒業するメンテナンス科一期生の3年生は「IPアドレスの設定」すらままならない生徒が多かったのですが、今年授業をしたメンテナンス科三期生の1年生は多くが「IPアドレスの設定」はもちろん「メールソフトの設定とメールの送受信」や「HTMLの基礎」まで習得しています。

この調子で三期生が2年次、3年次と学習を進めれば、彼らの卒業時のレベルは一期生・二期生に比べて見違えるほど向上していることでしょう。三期生については後任隊員がいるので心配はしていませんが、この配属先の課題は隊員派遣が終わっても教育レベルを維持できるようにことで、これは人の問題もあって一筋縄にはいかないかもしれません。


帰国にむけて

いよいよ任期も残り1ヶ月になりました。配属先のインターネット関連の作業に加え、任期終了が学期末と重なることから授業の試験や卒論発表の指導もしなければならず、 カルマハロ技術訓練校の後任隊員への引き継ぎもあり、この2年間で最も忙しい日々を過ごしています。

ニジェールは7月11日に発ち、帰路変更旅行後、日本に7月下旬に到着する予定です。次の14号報告は帰国後に公開します。

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