青年海外協力隊 ニジェール活動日記

2005/01/03〜2005/02/14


繁華街のバーの中にあるビリヤード場

今回は、ニジェールを悩ます砂塵の季節やイスラムのお祭り「タバスキ」、家族視察の旅の様子などを紹介します。

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砂塵の季節

1月上旬は砂塵の季節「ハルマッタン」でした。日本の春一番のように毎日強い風が吹き、そのせいで一日中大気中に砂塵が停滞します。日が差さないので涼しいのはいいのですが、外出する時は常に布で鼻と口を覆っていないと砂を吸い込んで気分が悪くなります。髪は砂を含んですぐぼさぼさになります。部屋の中も、1日で部屋中にうっすら砂が積もってしまいます。

この砂塵はサハラ砂漠からやってきてニジェールを越え、海沿いのガーナまで吹き付けるようです。この時期、ガーナで活動している同期のコンピュータ技術隊員も、この砂塵(ガーナでは「ハマターン」というみたい)で困ったと言っていました。

朝の風景。太陽も砂塵に阻まれて、まるで月のよう。
写真だけ見れば朝霧みたいです。

イスラムの謝肉祭「タバスキ」

1月22日はイスラム教最大のイベント「タバスキ」の日でした。この日、イスラム教徒は皆自宅で羊を屠り、その肉を近所や親戚で互いに分け合います。お金持ちの家は何頭も羊を用意し、お金が無くて羊を飼えなかった人にも肉を分け与えます。この日のためにニジェールの人はたくさん羊を買い求めるので、タバスキの日の前の週は町のあちこちで羊が売られていました。

自宅に庭がある隊員は、羊を買って警備員と一緒にタバスキを祝っていました。そうでない隊員も、ニジェール人の同僚や友達の家に誘われてタバスキの一日を過ごしました。

同僚の家での光景。羊は、まず頸動脈を切って血抜きをした後、頭と皮、内臓を取ります。血抜きはイスラム教徒の中でも特別に許された人だけが行いますが、あとの処理は家族総出で行います。

同僚の家は少しお金持ちなので、羊は6頭用意していました。

その後、羊は木の棒を刺されてたき火でじっくりあぶられます。この日は町中の路地という路地で写真のように羊がグリルされていました。
焼いた肉は、最後にサイコロ大に切って乾し肉にします。こうすると、冷蔵庫が無くても1週間くらいは持ちます。人に肉を振る舞うときは、この乾し肉をあげます。

僕も同僚から乾し肉をもらいました。そのままでは固くて食べにくいですが、ほぐして米・スープ・タマネギと合わせて炊き込みご飯にするとおいしいです。

内臓は、揚げて食べます。さくさくしていて意外と美味しい。
足の先や、頭を焼いたもの。僕は食べる機会がなかったのですが、ゼラチン質があって美味しいそうです。

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